用語解説 【総合課税(そうごうかぜい)】

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「総合課税(そうごうかぜい)」とは

個人の所得を対象に課税される所得税の計算においては、所得をその発生要因により10種類に分類して計算を行います。この10種類を「総合課税」グループと「分離課税」グループの2つに分けて所得税額の計算を行います。

このうち「総合課税」では8種類の所得(譲渡所得の一部については「分離課税」に含めます。)について、一定のルールに従って合計をした金額に「超過累進税率」をかけて、総合課税グループの所得=「総所得金額」を求めます。

総所得金額」と「総所得金額等」は最後に「等」がつくかどうかの1文字違いですが、異なるものを意味します。総合課税グループから計算された「総所得金額」に、分離課税グループから計算された金額を加えた所得税の課税対象となる金額を「総所得金額等」と言います。

総合課税の対象になる所得

  • 利子所得(源泉分離課税とされるものおよび平成28年1月1日以後に支払を受けるべき特定公社債等の利子等を除く。)
  • 配当所得(源泉分離課税とされるもの、確定申告をしないことを選択したものおよび、平成21年1月1日以後に支払を受けるべき上場株式等の配当について、申告分離課税を選択したものを除く。)
  • 不動産所得
  • 事業所得(株式等の譲渡による事業所得を除く。)
  • 給与所得
  • 譲渡所得(土地・建物等および株式等の譲渡による譲渡所得を除く。)
  • 一時所得(源泉分離課税とされるものを除く。)
  • 雑所得(株式等の譲渡による雑所得、源泉分離課税とされるものを除く。)

参考

所得税の計算方法はいろいろな要因が入って複雑ですね。なぜそのように複雑な計算になっているのかを考えてみると、国は所得税の負担をしてもらうにあたり、お金をたくさん持っていて税金を払う余裕が十分にある人(税負担力がある人)と、そうではなく税金を払う余裕が少ない人(税負担力の少ない人)との間で、その税負担力(「担税力」)に応じて所得税の課税を行うために複雑な手続きを経て税額計算を行っているものと思われます。

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